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【ニュース】イギリスBBC発「軟水器:アトピー性皮膚炎に希望」(研究レポート)
2009年1月、イギリスから最新の”軟水”研究レポートが発表されました。
国のバックアップをうけ「小児アトピー性皮膚炎が軟水で改善されるのでは?」という観点から、臨床試験など本格的な研究がされているのだそうです。
そして、今のところ非常に良い結果が出ているみたいです。
このニュースは2009年1月11日、BBCの「Health」(Page last updated at 01:18 GMT, Sunday, 11 January 2009)に掲載されたものです。
「BBCのサイト」で原文(モニターした赤ちゃんの写真付き)が読めます。
→ http://news.bbc.co.uk/1/hi/health/7820081.stm
※以下、径書房さんのお力で、しっかりと翻訳していただきました。
(翻訳文の方は径書房さんの著者物になりますので、商用利用目的での無断転載はNGということでよろしくお願いします)
『Water softener eczema relief hope 軟水器:アトピー性皮膚炎に希望』
●Scientists are investigating if installing a home water softener can relieve children's eczema symptoms.
(科学者が家庭用軟水器による小児アトピー性皮膚炎の症状緩和を調査中)
(英国の)保健省が支援するこの研究は、硬度の違った水が肌の「乾燥」や「かゆみ」などのトラブルに、どう影響するかを調査している。
以前から「アトピー性皮膚炎患者は硬水地域に多い」という報告はあるが、その原因は解明されていない。
検査に参加したある子供の母親は「息子の肌の調子は “劇的に改善した”」と報告している。
英国では全体の20%の子どもが小児アトピー性皮膚炎に悩まされている。
症状がでやすいのは「顔、首、肘の内側、膝、足首」。
乳児では「おでこ、頬、前腕、脚、頭皮、首」が多い。
●Wristband monitor (臨床検査)
2007年に始まった臨床検査は、生後6か月から16歳までの、さまざまな症状のアトピー性皮膚炎患者を対象に、今年の夏まで行なわれる。
検査センターは、ポーツマス、ボストン、リンカーン、ノッティンガム、レイチェスター、ケンブリッジ、ワイト島ニューポート、ロンドンの8都市に置かれている。
すでに230人以上がモニターとして検査に参加。
さらに80人を募集している。
被験者、またその親には、毎日の症状の記録を依頼。
就寝中に、どれだけ体を掻いているかを記録するコンピュータ搭載のリストバンドもつける。
各家庭には、まず12週間、軟水器を設置。
続く4週間は軟水器を取り外し、症状に違いが出るかどうかを調査する。
被験者は、検査中も通常行なっているアトピー性皮膚炎の治療を続ける。
●Mother's anxiety (母親の悩み)
ポーツマス在住のアンマリー・クロフォード=フラナガンさんの息子ディランくん(1歳3か月)はモニターを終えたばかり。
はじめて皮膚炎の症状がでたのは生後3か月のころ。
以来、症状は悪化していった。
「数か月後には皮膚がふくれあがるほどひどいアトピー性皮膚炎になりました。」
アンマリーさんは、ディランくんが自分の体を掻くのを避けるため、毎日、体に薬を塗り、湿らせた専用タイツと長袖タートルネックの服を着せ、手袋をつけさせ、その上から普通の乾いた服を着せていた。
服を着せる前には、毎晩、皮膚を柔らかくするオイルの風呂に入れることも欠かさなかった。
「息子の肌は血が滲んで、着替えをさせるのも心が痛むほどでした。服を脱がせると体を掻きむしっていました」
「毎晩、体が痒くて痒くて、1時間以上続けて眠れませんでした」
「10種類以上もの塗り薬を試し、私はもう途方に暮れていたのです」
しかし、軟水器を使い始めて短時間で、しかもかなりの効果が現れた。
「軟水器を設置してから2週間もたたないうちに、症状は驚くほど改善されました。いまでは痕がほんの少し見えるくらいです」
「まったく別の子供のようです」
軟水器の使用を中止すると、すぐにディランくんの皮膚炎が再発したため、アンマリーは軟水器を購入した。
「夜は一晩中寝るようになったし、特別な下着を着せる必要もありません。いまはごく普通の下着を着ています。」
●Potential breakthrough (大発見の可能性)
今回の調査に専門家として協力しているポーツマス大学ターラ・ディーン教授は、「軟水器がアトピー性皮膚炎の症状を緩和すると証明されれば、患者にとっても医者にとっても大発見となるだろう」とコメントしている。
また、「英国皮膚炎患者団体(National Eczema Society)」の最高経営責任者であるマーガレット・コックス氏は、「患者の家族にお勧めできるよう『軟水によって症状が緩和できる』と証明されることに期待しています」
「個人レベルでは、これまでにも多くの人から、軟水、また軟水化された水は効果があるという報告を受けています」と述べている。
コックス女史はまた、軟水で肌を洗うと、皮膚炎で痛んだ肌にとって刺激の強い石鹸やボディソープの量も減らせる、と話している。
(当記事の翻訳著作権は径書房にあります。商用利用目的での無断引用はなさらないでください)
2009年02月07日 2009年02月07日 23:24